2017年7月7日金曜日

ぼくたちの存在

ぼくたちの本社は、福岡にある。
だから、福岡には友だちが多くいて、ぼくたちのサービスも福岡で使われている。

だからと言って、福岡が全てというわけではない。


ぼくは、東京で社会人生活の大半を過ごしてきた。
だから、東京には知り合いがとてもたくさんいるし、
色んな感性は、説明をされなくてもわかることが多い。

社員も優秀で、ぼくの呼吸を理解してくれる仲間が集まっている。
おかげでBLOCCKSユーザーが一番多いのは、東京だ。

だからと言って、東京が全てというわけではない。


ぼくらは、素晴らしいユーザーや、パートナーに恵まれている。
そういう人たちが、あちこちでぼくたちのことを紹介してくれて、
おかげで、日本中にBLOCKSを使っている企業がいるし、検討している人がいる。

だからと言って、日本が全てというわけではない。



ぼくたちは、GoogleやSalesforceといったアメリカ企業と提携をしている。
そして、日本でもアメリカでも、ぼくらは仲間として協力しあっている。
特にGoogleは、アメリカ本社でもぼくらの名前を知っている人が少なからずいて
会うたびに、「グルーヴノーツのためにできることは何か」と聞いてくれる。

そういう関係もあり、海外でぼくたちのサービスを紹介する機会がもたらされ、
世界中でBLOCKSを使い始める会社が出始めている。

だから、ぼくたちは世界と向き合っているのだ。



世界とは、福岡であり、東京であり、日本であり、
アメリカ、EU、アジア、アフリカ、南米、ロシア。

ぼくたちのサイトにアクセスし、BLOCKSに興味を持ち、
利用してくれる人たちがいる全ての場所が、ぼくたちの世界だ。

そして、BLOCKSを使って解決しなければならない課題を抱えている全ての社会が、
ぼくたちが直面している世界だ。

でも残念ながら、そうしたことの全てを、ぼくらは理解しきれていない。

ナイジェリアからアクセスが多いのは知っているんだけど、ナイジェリアでBLOCKSを使って何を解決しようとしているのか。ぼくらにはわからない。

だからこそ。

BLOCKSとは、世界を知るということなのかもしれない。
ユーザーとは、ぼくたちに世界を教えてくれる人たちなのかもしれない。

毎日、ユーザーとディスカッションをしていると、つくづく思う。

そして、そこから知った課題を、1つ1つ解きほぐすことができれば、
きっと、それがぼくたちの存在。

そうなんだろうな。

2017年7月1日土曜日

SalesforceとのBLOCKSに関する協業

人は、出会う人によって強くもなるし、弱くもなる。
成長するきっかけを掴めることだってあるし、堕落していくきっかけになることもある。


そんな出会いが運命なんだとしたら
ぼくたちはとても素晴らしい運命に恵まれているのかもしれない。

素晴らしく刺激的なユーザーとの出会いがあり。
世界中の誰よりも"未来”を走っているGoogleとの出会いがあった。

そして、新しく、ITを"普通の人のもの”にするために
世界中で頑張り、成功してきたSalesforceが
ぼくたちとBLOCKSについて協業することになった。




出会いは、運命なんだと思う。

そしてこの裏には
忘れがたいひとりひとりとの出会いがあって
それがこうしたできごとを紡いでいる。

この育まれた出会いを大切にして、これからひろがる愛すべき未来を作り上げていきたい。

まだまだBLOCKSは、成長します。

2017年6月29日木曜日

女の子向けプログラミング・ワークショップ開催

ぼくは子どもが大好きだ。

男の子は、どう見ても普通の石を拾ってきて宝物だと言うし、拾ってきた木の枝を刀だと言いはる。そういう空想の世界に生きている男の子には、もっともっと空想の翼を大きく広げて、大人が思い込んでいるくだらない限界なんて、どんどんぶち壊していってほしい。

でもまぁ、空想の世界は楽しすぎて、レストランの床に寝そべって忍者になってしまったり、教室の片隅で、勝負のダジャレ合戦で大騒ぎしたりするわけだけど。

女の子には、女の子のペースがある。そんな空想大騒ぎ少年よりも、ちょっとだけ大人で。考え事をするときは、少し静かに考えたい。女の子の空想は、拾ってきた石ころなんて必要ない、もっと純粋に心の中にある世界だ。だから言葉が大切だし、会話が必要なんだ。



そういう女の子にも、自分が思い描く空想の世界を大きく広げて、社会のくだらない先入観なんて軽々と乗り越えて、素晴らしい未来を作って欲しい。

ぼくらがやっているテックパークという場所は、そうしたこどもたちの空想の翼を大きくしてあげる場所。夢見る夢は、もっと大きくてもいいんだと気づかせてあげる場所。つまり、こどもたちの可能性を広げる場所だ。

だから、時々女の子には、女の子だけのペースで、新しい知識と新しいセンスに触れる機会を作ってあげたい。

そんな思いから、開催します。


女の子のペースで、プログラムの楽しさに触れることができます。
参加費無料、7月2日日曜日開催です。

お申込みは、こちらから。

2017年6月16日金曜日

BLOCKSを使って位置を予測

Google Next TOKYO 2017が大盛況のうちに終わりました。

今回の会場では、セミナー会場やイベント会場の混雑具合をリアルタイムに表示していました。


この機能は、実はMAGELLAN BLOCKSの機械学習サービスを使って計測しているのです。

どういうことなのか、ちょっとだけ解説。

スマートフォンって、Wifiをオンにしていると、定期的にprobeデータというパケットを送信します。つまり信号を出すわけです。

この信号は、ちょっと工夫すれば受信することができます。
そしてこの時に、信号がどのくらいの強さで見えているのかという情報、信号強度というのですが、そうした情報も取ることができます。

で、その信号強度は、信号を出しているスマホと、例えば今回収集につかったRasberry Piとの距離や、途中の遮蔽物の存在・材質などによって微妙に変わります。

この微妙に変わるということを利用すると、機械学習が場所ごとの特徴を掴み、来場者の位置を予測することができるようになるわけです。

場所ごとにどのように見えるかは、事前に何箇所かで計測し、BLOCKSに学習させておきました。

イベントがオープンしてからは、来場者のスマホが出すパケットを、Rasberry Piが計測。集めた情報をBLOCKSのIoT機能を使って収集。そのデータを元に、機械学習を使って緯度経度を予測しました。

もちろん、学習した地点ではなくても、位置を予測することができます。

しかも、利用者に特別なソフトやハードを配布することなく、極めて安価に時間帯別の混雑を高い精度で調べることができる。

機械学習を利用すると、こんなこともできるというデモ。
こういう機械学習機能は、Googleが提供しているのではなく、BLOCKSが実現してるんだよ。

その話、ちょっと聞かせて。という方は、ぜひこちらまでお問い合わせください。

2017年6月15日木曜日

ひとと会話するMAGELLAN BLOCKS

人とコンピュータの接点が、キーボードとディスプレイというのは、いつかきっと昔話になると思う。ひとが意思を伝える、とても大切で、自然な方法、会話が、それに置きかわるんじゃないか。



ぼくたちが提供しているMAGELLAN BLOCKSの新機能をテストしていると、そう思わずにはいられなくなる。

新しく発表された機能は、Googleが提供しているサービス「api.ai」との連携機能だ。
api.aiは、Actions on Googleという機能と連携できる。

Actions on Googleというのは、Google Assistantに自分のサービスを連携させる機能なので、つまりGoogle Assistantと連携できるサービスを、BLOCKSでめちゃくちゃ簡単に実現できるようになるというわけだ。

api.ai自体は、Facebookメッセンジャー、Skype,Slack、LINEなどとも連携できるので、テキストベースのチャットボットにも、同じ仕組みで対応できる。

で、このapi.aiなんだけど、人が尋ねた文章から、必要な項目を抽出してBLOCKSに渡し、そこで処理された結果を回答文にして、音声やテキストで応答することができる。

例えば、電力需要を予測するやりとりを作りたいとする。

需要予測するためには、予測する地域と日にちが必要。

例えば「東京の明日の電力需要は?」というのが、想定される質問だ。

でも、実際の会話となると、「電力需要なんだけどさ。」みたいに必要なことが抜けてしまうのが普通。


なので、ざっと想定される文章を定義して、そこで変更される可能性のあるキーワードを指定する。この場合「東京」と「明日の」というのがそれだ。

で、「東京」という部分には、都市名が来て、「明日の」というのは日付に関する言葉がくると定義しておく。ありきたりな言葉だったら、api.aiが自動的に判断してくれるけど、自分で設定することもできる。例えば、「電力」というところが違う言葉になるかもしれないと指定することもできる。


ここでは、「東京」と「明日の」というところを指定して、それが必須項目としてしていしておくと、会話の中で抜け落ちていると聞き返す設定ができる。

例えば、日付が抜けていると、「いつの電力需要ですか?」と設定できる。

こういう設定をしておくと、BLOCKSには日付と地域の情報が渡ってくるので、それを使って独自に学習させた機械学習モデルを使い需要予測を行うことができるのだ。


そして予測した結果から、回答文を組み立てると、文章や音声になって相手に返される。

例えば自宅にあるGoogle Homeに「〇〇サービスを呼び出して」と言うと、BLOCKSで作成されたサービスにつながり、「〇〇の在庫は明日まで足りるかな?」と聞くだけで、明日の需要予測を行い、在庫数との関係から回答をするというようなアプリを動かすことができる。しかも、ほとんどプログラムを作らないで完成するんだ。




会話するBLOCKS。ひととコンピュータの接点を、より人間らしく。

一般公開は、秋頃を予定しています。今のうちから色々検討したい人は、ぜひ連絡をしてください。

2017年6月14日水曜日

いよいよGoogle Next TOKYOがはじまる

今日行われたGoogle Next TOKYO 2017の前夜祭。
全国のパートナーが集まる会のコンテストで、グランプリに選ばれました。

ぼくは資料を作り、プレゼンという役目を果たした。

でも、投票したのは、Googleのパートナー企業と世界中から集まったGoogleの人たちだから、ぼくが担った表面的なことより、やっぱり中身が大切だ。



つまりBLOCKSという素晴らしいサービスをつくりあげたからだし、それを使って数々の成果をあげたからだし。先週末に「やっぱり新機能を端的に紹介できるのは動画だよなぁ」という無茶振りにもめげず、すばらしい動画を製作したからだ。

だから、社員と、社員の家族と、テックパークに集まってくるこどもたちと。ぼくらが全力でやれる環境を作ってくれた投資家のみなさんと。

そして、なによりも、BLOCKSの可能性を信じ、挑戦し、成果をあげている数多くのお客様。

新しい取り組みが次々はじまり、新しいサービスが次々生まれていること。

そういう一つ一つが、ぼくたちに力を与え続け、例えば今日のような出来事につながったのです。

ほんとにありがとう。ありがとうございます。

もちろん、純粋にチャレンジしている会社、技術力のある会社が大好きなGoogleという、技術力では圧倒的に世界をリードしている会社と触れ合っていられるということも。


そして、明日から、いよいよGoogle Next TOKYOがはじまります。
ぼくたちの驚くような挑戦の一端を、ぜひみなさん見に来てください。

きっと、自分も一歩踏み出そう。そう思えるはずです。

2017年6月7日水曜日

東京的なこと。福岡的なこと。

昨日書いた「東京に縛られるな。福岡移住のすすめ。」が、案外反響が大きい。でも、ちょっとだけ理解してほしいのは、東京的な発想と、福岡的・九州的発想は、根本的に違うってことなんだ。

東京って、ほんとに刺激的な街だ。センスの良い美術館はあるし、新しいコンセプトのお店はあるし、ビジネスはドンドン加速できる。人情にあふれた下町もあれば、ツンツンそっけないけど、本当は笑顔が素敵な極めて人間的な店員がいたりもする。

そんな、ぼくも大好きな街なんだけど、残念ながら色んなことが過剰すぎる傾向がある。

通勤も過剰に混みすぎだし、広告やらヘッドハンターからの電話やらも過剰。ビジネスコンテスト的なものもあふれるほどあるし、投資家とスタートアップ企業とメディアのマッチポンプも過剰だ。

だから休みの日くらいは、海に行きたいし、山に登りたい。でも、海に行ったり、山に登ったりすると、そこにはまた様々な情報にあふれていて、道具をどうしようかとか、テクニックがどうとか。

まぁ、でも思い切って海にあるサーフショップや、カイトショップの門をたたき、ショップオーナーや、集まってくる人たちと海に入ると、全く世界は変わるんだけどね。(あー、そういう場所は、そもそも東京じゃなかった)

そんな生活に日々慣らされていると、生活が仕事に飲み込まれているような感覚になってしまう。でもそんなんじゃ、あまりにも辛くなる。"人生は仕事だ"と割り切りたくもない。恋もしたいだろうし、家族の未来も育みたい。

だからみんな、自分にとってワークとライフの程よいバランスってどんな感じなんだろうとか考えてしまう。考えるというか、もがくというか。バランスするために頑張らないと、バランスしない。そんな気分になったりする。

で、福岡に住むようになって、福岡の人たちは、ワークライフバランスなんて考えていないことに気がついたんだな。



だって、仕事は人生の一部でしかないんだから。ライフの中にワークはあるけど、バランスするものじゃない。もっともっと大切なことはいっぱいあるし。ライフのためにワークは捨ててもいい。そういうことなんだ。

で、そのライフの中に、ワークと同じく、家族や、友達や、大好きな人のこと。住んでいる街のこと。行きつけのお店や、よく行く海や、その風景。お祭りや、かき小屋や、放生会の夜店とか。

そういう愛すべきさまざまなものが、ぎゅーっと濃縮されている。

福岡から東京に来ると、ワークライフバランスを考えながら生きなくちゃと思う気持ちはわかる。でも、それは過剰な様々なことに目を奪われているだけだからだと思う。

同時に、東京から福岡に行くと、やっぱりライフだよな。というのはわかるけど、自分の全能力を全開にして、辛いことから逃げず、権力に迎合せずやってるのか。とも思う。

だから、権威にすがるでもなく、自分の力でさまざまなことを打開することができ、福岡も東京も関係なく生きていける人にとって、福岡っていいところだと思うし、そういう価値観の都市に身を置き、都市の枠を超えて活動するってのは、すごい快適なんだぜ。

ワークはやり直し効くけど、人生は一回きりだからな。

2017年6月6日火曜日

テックパーク サマースクール募集中

ぼくたちの仕事は、だれもが機械学習に取り組める未来を引き寄せることだ。

提供しているのは、機械学習に関する専門知識のない企業が、自分で取り組むことができるサービス「MAGELLAN BLOCKS」。

自分たちでできるということは、事業に熟知している人たちが、「こうなったらいいな」と思えることを実現しているということでもある。

だから、そこには未来がいっぱいつまっている。

やっている人たちもそうだけど、話を聞いているぼくたちも、わくわくするような未来だ。

そして、そんなぼくらには、同じくらい わくわくするような未来が詰まっている場所。
子どもたちのための「TECH PARK」という事業がある。



それは、子どもたちのこれからに、圧倒的な可能性を与えてあげる場所。

ぼくが自信を持って勧められる天才エンジニア社員が、ITを遊び道具として扱えるようにコンテンツを提供している場所。

プログラミングや、ロボット製作や、ものづくりのさまざまなことを、ボール遊びをしたり、自転車を乗ったりと同じように学べる場所。

そんな場所で、サマースクールの募集をはじめました。

今回は、忙しい子どもたちでも参加できるように、1日単位で来る日を選ぶことができるようにした。

コンテンツ見て、1日だけ来てもいいし。もっと来てもいい。

小学生の夏休みは、プールも行きたいし、スイカも食べたいし、海も行きたいし。忙しいからね。

愛すべき子どもたちの、きらきらした目に会えるのが、今から楽しみ。

サマースクールについては、こちらまで。

東京に縛られるな。福岡移住のすすめ。

九州の人には信じがたいことかもしれないけれど、東京の人たちは「どこの出身」とか「どこに本社がある」とかは、大して興味がない。そんなことより、その人、その人の感性、その人たちがやっていること、ポリシー。そういうことのほう興味があるし、重要だ。

でも、九州の人たちは、地元から来たとか、地元企業だというだけで、放っておけなくなる。

しかも、地元では「九州」というカテゴリはほとんど意味がないのに、東京に来た瞬間に「九州」は、大切な地元。九州全県出身者が、がぜん愛すべき地元出身者になるわけだ。



だから、ぼくは東京でのプレゼンで、「本社は福岡です。」「今日は福岡から来ました。」と呼びかけてみたりする。

呼びかけてみなくても、福岡に住んでいる間にしみついてしまった博多弁の片鱗が出てしまって

「あのですね」
「それでですね」
「ですからですね」

とか全く無自覚に言ってしまったりする。そうすると、なんかプレゼン終わった後にニヤニヤ近づいてくる人が必ずいる。

まー、つまりこういうことっていうのは、ある意味ボーナスポイントみたいなもんで、本当ならコンセプトで勝負し、中身で訴えなければならないのに、「地元」というプレゼントをもらってしまえる。図らずも心の友が登場する。という感じなんだな。

でも、それは今九州に住んでいる人のおかげというよりも、これまでの長い歴史の中で、先人たちが築きあげてきた文化だったりするわけだ。

そして素晴らしいことに、ぼくのように東京から移住した人間であっても、やっぱり地元なのであって、放っておけない仲間として扱ってくれる。

だから東京で最高のビジネス経験をした人は、例えば福岡に拠点を移し、そして福岡を飛び出して仕事を広げるのがおすすめ。どこへ行っても、愛すべき「地元」の仲間、先輩がいて、放っておけない気持ちでさりげなくアドバイスしてくれる。

そういう人は、東京から離れているとか離れてないとか、全く関係ないもんな。

デキるやつほど、東京に縛られるなよ。ということなんだけどな。

2017年6月4日日曜日

機械学習に取り組むために大切なこと

あるイベントでMAGELLAN BLOCKSについて説明したことがキッカケで、福岡本社まで来ていただいた製造業の社長。その会社の製品は、非常に斬新な方法で工場の電力消費を抑えるものだった。取り付けさえすれば効果は出るんだけど、取り付けないとどのくらい効果があるのか説明しずらい。

なので、BLOCKSを使って「どのくらい効果があるのか」を、事前に予測できないか。というのが相談だった。

話を伺うと、「どういうことが結果につながるのか」ということについて、当たり前なんだけど、かなり深い知識と経験があるのはハッキリとわかった。

なので「きっと、できると思います。だから、ぜひやってみてください。」と回答した。
そしたら、表情がちょっと曇った。「え?やってくれないんですか?」

なので、機械学習に取り組む人たちにとって大切なことについて説明した。



1.自分たちで取り組む


機械学習に取り組みたいほどの内容というのは、たいていの場合何かをドラスティックに変えることだ。

確かに世の中、機械学習のエキスパートはいる。

お願いしたら色々やってくれると思う。でも、色々やってもらうということは、色々わからないまま進むということだ。

ある企業は、1年以上にわたりエキスパートを起用して、すごい結果を出せるようになってきた。で、どうなったのかというと、やっぱり自分たちは以前と変わらず、大したことはわかってなくて、そのエキスパートがいないと何もできない状態だった。

自力で考えることができないというのは、とても危険な状態だ。相手の都合でスケジュールは決まる。相手の都合で、できること、できないことが決まる。さらには機械学習で何事ができるようになった時、その先の未来を自力で見抜くことができない。

相手がコンサルだったりSI会社だったりすると、会社の情報は漏らさないとしても、そこで得たノウハウは同業者に持っていく可能性もある。


2.プログラムよりデータ、データより業務、業務より社会


機械学習の勉強をするために、プログラミングからはじめている人がいる。仕組みを理解することは重要だと思う。でも同時に、やればやるほど、重要なのはプログラムではないことに気がついてくると思う。

ニューラルネットワークのプログラミングには、人それぞれの流儀があるのではなく、実績のあるネットワークモデルというのがあって、課題にあわせて適切なものを使っていく。そしてニューラルネットワークを使った仕組みは、与えられたデータから特徴を見つけ出し、そこから何かを予測したりするものなので、どんなデータを与えるかで予測精度は大きく変わる。

天候が大きな影響を与えているものもある。キャンペーンが重要なのかもしれない。材質が影響を与えているかもしれない。重要な因子は何か。そこにつきる。

ありがたいことにニューラルネットワークは、重要度の低い因子を入れると、重要度が低いのを見抜いてくれる。(だからといって、なんでもかんでも与えると計算にめちゃくちゃ時間がかかってしまうんだけどね。)だから、因子の選別に神経質になるよりも、とにかく影響の強い因子を上手く見つけること。

そうなると因子の見極めが重要なわけだ。つまり販売数を予測するのであれば、なぜその商品を人は買うのかということに精通している必要がある。機械の効果を予測するのであれば、その機械がやっていることに精通していなければ、どんな因子が重要かなんてわからない。

だからこそ、業務に対する深い知識が必要なのだ。そして、その業務というやつは、お客さんの気まぐれな気持ちに左右されているかもしれない。天気や自然の影響を受けているかもしれない。

ある小売店で、昼過ぎに雨が降ると売上が全く伸びなくなる。と聞いた。だから降水量を因子にして売上予測をしてみた。結果は、なんとなくモヤモヤした感じだったので、試しに日照時間を入れてみた。

そうしたら、なんと降水量よりもはるかに高い予測ができるようになった。

何かの本で読んだんだけど、人間の脳は、新石器時代からあまり進化していないらしい。つまり現代人は、新石器時代の人が感じるように感じ、新石器時代の人が行動するように行動しているらしい。

日照時間が影響を与えているというのは、澄み切った青空で人は行動したくなり、曇り始めると行動を抑え始める。雨や暗闇は行動しない。とも言える。長く食物連鎖の中間にいた人類は、捕食される生き物でもあったわけだ。新石器時代とかわらない意識があるのだとしたら、そういう感性があるのだとも言える。

こんなぼくの想像が、真理をついているのかどうかはわからない。でも機械学習に取り組めば取り組むほど、こうした人間という生き物の心理とか、社会の感性というか、そういうことがとても重要だと思えるようになってくる。

それは、つまり社会は経済の中にあるのではなく、経済が社会の中にある。ということにつきるのだと思う。人は、経済合理性だけで動いているのではない。人という生き物の感性を理解すること。そこに最適な因子を見つけるヒントが隠されている。


3.お金をかけたら負け


そうやって機械学習を駆使して、いままで想像もできなかったような結果を出すことができたら、おそらくビジネスの価値は飛躍的に高まるかもしれない。

100億円の価値を生み出すなら、30億円かけてもいいんじゃないかとか考える人がいるかもしれない。

でも30億円でも60億円でもいいんだけど、競合企業が全く同じことを数千万円でやってしまったらどうなるんだろう。数億円のPOCが、数百万円で行えたらどうなんだろう。その段階で勝負があるんじゃないか。そう思う。

金額が大きく違うというだけではない。多額の金額を投資した仕組みは、たいていの場合コンピュータの仕組みだけでなく、関わっている体制も複雑だ。だからシンプルで柔軟な仕組みと、複雑で巨大な仕組みは、変化への対応速度でも大きく差をつけられてしまう。


BLOCKSが実現していること


ぼくらは、未来は機械学習を必要としていると確信している。だからこそ、多くの人が機械学習を使えるような時代に向かいつつあるのだと思っている。つまり、機械学習はコモディティになっていくのだ。機械学習は、誰もが取り組めるものになっていなくてはならないのだ。

きっと、専門家しか取り組めないような仕組みを、未来は受け付けないだろう。

だからこそのBLOCKSなんだ。

BLOCKSを使うには、学習データを準備するだけでいい。ある商品の過去の販売数と、その商品の売上に関連すると思われる因子を、CSVファイルにまとめるだけだ。

そのCSVファイルをBLOCKSに見せれば、自動的に学習が行われる。ニューラルネットワークのチューニングは、BLOCKSが自動的に行う。だから、隠れ層の数を調整したり、細かな数値を微調整しながら最適解を見つける作業もいらない。

学習が終わったら、画面にブロックを置いて線でつなぎ、学習させたばかりのモデルを選択するだけ。

しかも初期費用無し、月々10万円から使える。


話は冒頭の製造業社長の話。

そんなことを説明して、それから言った。

ぜひ自分たちで取り組んでください。必ず結果は出ます。そして、その結果は、ぼくらも真似ができない、誰のものでもない御社の財産になるはずです。

なんとなく、開発してくれるならお金はいくらでも出す。という雰囲気だったのに、ぼくらが突っぱねたと思われたかもしれないなと、その後も気になっていた。

そうしたら数週間後にメールが。

なんと誤差0.03%で予測ができるようになったとのこと。
BLOCKSサイトのドキュメントで勉強して、自力で取り組んで、自力で出した結果だ。
なんか、とても嬉しかった。

BLOCKSの周りには、そんな人たちがたくさんいる。

BLOCKSを前に、自社製品のこと、利用者のこと、商品を買っていく人のこと、その生活、社会のこと。そういうことをキチンと考え、因子を取り出し、BLOCKSに見せていく。そして、驚くほどの高い精度で、商品や、人や、社会を予測していく。

そんな人たちが多くなっていくってことは、未来って思ったより素晴らしいものになっていくんじゃないか。なんか、そんな風に思えてしかたない。

ぼくら自身、BLOCKSから、教わっていることなんだよな。

2017年5月31日水曜日

BLOCKSに新しい機械学習モデル追加

MAGELLAN BLOCKSに、機械学習機能を正式リリースしてから5ヶ月がたちました。


この間、毎日多くの方からお問合せをいただき、たくさんの素晴らしい成果が生み出されています。しかも成果は、ぼくたちが生み出したのではなく、利用していただいている方々自らが生み出した。

そんな、だれもが取り組める機械学習「MAGELLAN BLOCKS」に、新しい機能が追加されました。

1.数値回帰モデル目的変数の多次元対応
 これまでの数値回帰モデルは、一つの数値を予測するものでした。来場者数を予測したり、販売数を予測する。そういうことに効果を発揮してきました。

 しかし、例えば大きさを予測したり、成分を予測したり、位置を予測したりと、1次元では表現できない世界でも、BLOCKSを使っていきたいという要望が出てきたため、今回2次元以上の数値を予測できるようにしました。

 使い方は、簡単。今までの画面に追加された、出力次元数という項目を設定するだけです。あとは、設定した次元数に合わせた学習データを準備すれば、すぐに学習がはじまります。



2.画像分類モデル(αリリース)
 また、αリリースとして、新たに画像分類モデルを追加しました。


 αリリースとは、正式にサービスを開始する前に、ユーザーに利用していただきご意見やご要望などを聞くためのリリースです。

 正式リリース前なので、使いにくい点などがあるかもしれません。その点をご理解いただき、使ってみた感想、意見、要望などを教えていただく前提でのご利用となります。

 画像分類モデルは、少ない学習データから、コンピュータが画像の特徴を見抜き、種類分けをしてくれるモデルです。

 このようなことをするためには、通常たくさんの画像を学習させる必要があります。しかしBLOCKSでは、あらかじめ一般的な画像の特徴を学習させてあります。そのため、特徴を掴ませたい画像を何十枚か見せれば、特徴を掴み分類することができます。

 製品の外観から破損を判断したり、社員の顔を識別したり。もちろん今までと同じように、学習も予測も、画面を操作し、ブロックを配置するだけで使えます。


 使い方は、こちら

 発想をカタチに。BLOCKSなら、すぐに取り組めます。



目的変数の多次元化に対応した数値回帰モデルは、そのままリリースされている数値回帰モデルをご利用いただければ使えます。

画像分類モデルは、こちらからお申込みとなります。

2017年4月19日水曜日

ほぼ日@グルーヴノーツ

ぼくたちは、糸井重里さんたちと協力関係にある。協力関係と言っても、なにかガチガチな契約があるのではなく、心に刻んだ印みたいなものを共有しているのだ。

ゼルダの伝説のリンクと、なぜかリンクに協力をしている周りの人々みたいな。この場合、リンクが糸井さんで、ぼくはゴロンだったりするんだけどな。(あ。ちがうかな。旅をしているのがぼくらで、糸井さんはゼルダ姫なのかもしれない。)

で、ぼくたちが得意なのはIT。しかも、断然トンガッたITなので、「秘伝の技を教えますよ。」とエンジニアチームに言ったんだけど、「それは、ぼくも知っておかなくてはいけない」と糸井さん。

そんなわけで、今日から主要メンバーが集まり、フォースを正しく使う方法を伝授し、糸井さんにはGoogleも全面協力で、ぼくたちのBLOCKSを取り巻くさまざまなこと。機械学習とか、Googleが取り組んでいる超絶人類を超えたテクノロジーとか。そして、それを生み出しているカルチャーについてとか。色々とお伝えする。

ぼくにとっては、こうしたことを糸井さんがどう思い、どう咀嚼するのか。それを聞きたくてやるんだけどね。

そして、ほぼ日という会社が、こういうチカラを身につけた後、なにがおきるのかも楽しみなのだ。

出会いを作ってくれた、松田さん、APU今村さんに感謝です。
そして、Googleのみなさん、ありがとう。

2017年4月18日火曜日

よるまたぎ往復便

福岡から最終便で東京へ。
宿は、早朝のミーティング場所からすぐそば。

雨も風も強く、ホテルの入口には、なぜかインド人がたむろしてた。

部屋にたどりついたのは23時ころ。
へとへとなのに、なぜか頭が冴えていて。だからと読み始めた文庫本も読み切って。

雨が窓に打ち付けて、寝たかと思うと起こされて。

目覚めて今日は、朝から打合せ。そしてまた、飛行機で福岡に帰ってきた。
色々刺激が多すぎて、疲れているのに冴えている。

2017年3月12日日曜日

アメリカとぼくらの挑戦と ~ Google NEXT 2017

国内を何度も何度も往復していると、日本が東京を中心に回っているというのは幻想だとわかってくる。

都市というのは、もっとフラットな存在なんだ。
だからこそ、フラットな都市の地平には、海外のさまざまな都市が連なっている。

そして、この連なりを、ぼくたちなりにつなげることができれば、それがぼくらの海外ビジネスなんじゃないか。そんな想いが、あふれるように強くなってきた。

キッカケは、Googleからのメール。過去最大のイベントとなる、アメリカはサンフランシスコで開催されるGoogle NEXT 2017への出展依頼メール。世界中のGoogle社員。世界中のGoogleパートナー。世界中のユーザーが集まるイベント。もちろん即決だった。

当たり前と言ってはダメなんだろうけど、アメリカにはどんな企業が機械学習ビジネスをやっているのか。どんな企業が注目を浴びているのか。大手の動き以外は何も知らない。

でも、そんなことはどうでもいい。あきらめたらそこが限界だ。あきらめなければ限界なんてない。


始まってみると、サブ会場を含めて、参加者1万人を超えると発表されていた会場は、英語もフランス語もスペイン語も。もちろんどこの言葉だかわからない言葉も。アメリカらしいというか、カルフォルニアらしい多様さにあふれた、まさしく世界がそこにはあった。

そして、ぼくの誇りでもあり、大好きな社員が、全力で作りあげたMAGELLAN BLOCKS

ブースのデザインも、brochureも、giveawayも。そんな社員が自発的にドンドン準備してくれた。だからこそ、高ぶりもなく。普通に日本の展示会に出るのと同じような感覚で、イベントは始まった。


オープニングの初日。展示会場で準備をして、訪れる人達に対応していたら、いつもぼくたちのことをサポートしてくれているGoogle Japanの人たちや、日本でGoogleのパートナーをやっている仲間というか戦友のような人たちから、「エリック・シュミットが、Googleには素晴らしいパートナーがいるという下りで、グルーヴノーツを紹介したんだよ。」と、ちょっと興奮気味に、教えてもらった。



驚いたというか、ありがたいとうか。やっぱり来てよかった。

そう、ほんとうに来てよかった。

どんなに良いサービスを作っても、姿を見せ、直接会って話すことは重要だ。

ハイデッガーじゃないけど、存在とは認識することなんだ。

そして、世界中のGoogler、パートナー、ユーザー。あらゆる人から、使いたい、試してみたい、resellerになりたい。たくさんのポジティブな意見をいただいた。

同時に、アメリカや、ヨーロッパや、南米や。あらゆる人達との接点ができた。

彼ら。日本人からしたらずっとプラグマティストな彼らは、ぼくらが日本の会社だとか、まだまだ小さな会社だからということではなく、やっていること、できあがっているサービスが評価できるのか。そこを見てくれた。

まだまだやることはたくさんある。
ぼくたちは、最初の一歩を踏み出しただけだ。

次の一歩も、その先の一歩も。そのひとつひとつが、ぼくららしく、グルーヴノーツらしく。そして、誇りを持って福岡の企業らしく。そんな一歩でありたい。

ますます、そう思えた。

2017年3月4日土曜日

BLOCKS機械学習サービスβリリース

これまで希望者だけにリリースしていたBLOCKSの機械学習サービス「MLボード」が、だれでも利用できるようになりました。

ぼくたちがBLOCKSを通じて伝えたいことは、機械学習は機械学習の専門家のものではないということ。

コンピュータの仕組みというのは、プログラムで動いている。やりたいことを紐解いて、プログラムに解決方法を組み込む。それがこれまでのやり方だ。

でもぼくたちが取り組んでいる機械学習は、解決方法を人間が指示するものではない。データと結果だけを見せると、コンピュータが自力で特徴を掴み、予測をしてくれるものだ。


例えば、気温や天気、曜日などと同時に来場者数を見せると、コンピュータがどのような時に来場者数が変わるのかという特徴を見つけ出し、精度の高い予測をしてくれる。

気温や天気という情報は、1ヶ月先くらいまでなら正確な情報が手に入るので、数週間先の予測に充分使えたりする。

ポイントなのは、ここなんだ。つまり、データを見せることで予測ができるようになるということ。プログラムではなく、データ。

予測するものはまちまちかもしれないけど、それぞれ原因となる何かがあるはずだ。それは価格かもしれないし、天候なのかもしれない。経験豊富な社員は、空気の湿り具合で機械の調整をしているかもしれない。

正確な因果関係はわからなくてもいい。理由は不明でも、何かが変わると結果に影響があるもの。しかも、強い相関がなくてもいい。少しだけ、なんか影響があると思われるもの。

そういうデータをコンピュータに見せていくと、精度はグングンあがる。


だからこそ、機械学習を使って精度をあげられるのは、機械学習の専門家ではなく、ビジネスの専門家、現場で頑張っている人、ウンチクありすぎて話すと止まらない愛すべき先輩たちなんだ。

一度精度の高い予測ができるようになると、時々予測が想像以上に外れることがある。そういう時が一番おもしろい。なぜ外れたのか。それは、見過ごしていた因子があるということ。だから、その日に起きたことを調べ、現場を見て考える。

そうやって見過ごしていた因子が見つかると、今度はそれもコンピュータに見せ、現場の改善も行う。

見過ごしていたということは、わかってなかったということだからね。

こういう活動は、自分たちの製品やサービスが、なぜ顧客から選ばれるのか、なぜ顧客は行動を起こしてくれたのかを真剣に考える活動でもある。

そうした意義のある活動を。そして効果の高い機械学習を。ぜひBLOCKSで体感してください。

ひとの“考える”を、もっと自由に。
だれもがつかえる機械学習。

それが、ぼくたちのBLOCKSです。

2017年2月8日水曜日

Google Next '17@San Franciscoに出展します

ぼくは、一年の半分近くを出張で過ごしている。毎年、100回は飛行機に乗って。

そうやって、いくつもの都市を行き来していると、都市ってなんだろうと思う。どんな都市にも、それぞれ個性があって。どちらかが中心とか周辺とか、そういうものではなく、ただ個性の違いがあるだけで。そしてそういう個性が集まって社会ができていて。その社会に何らかの境界線を引くと、それを国家と呼ぶ。そういう風に思うようになってきた。

国家の個性は、都市の個性の集合体なのだとしたら、ビジネスの個性も、やっぱり関わっている都市の影響を受けていくんだろうと思える。

だとするなら、ぼくたちは、もっと出会うべき都市と出会い、グルーヴノーツという会社も、BLOCKSというサービスも、その出会いによって成長していくべきなんじゃないか。

そんなことをずっと考えてきた。

あと一ヶ月後に迫った今年3月。Googleとしては、おそらく世界最大のイベントになると思われる「Google Next '17」が、サンフランシスコで開催される。


世界に出るとか、出ないとかではなく。
ぼくらが出会うべき都市とはどこなのか。出会うべき人とは誰なのか。

そういうことを感じ、理解し、行動するために、出展することにしました。

まだまだ経験が足りなすぎて、わからないことがいっぱいある。
でも、一歩踏み出したら、踏み出しただけ見えてくるはずだ。

2017年2月6日月曜日

増資に関わる ぼくたちの覚悟

世の中は、時々おどろくほど大きな転換点が訪れる。過去と無関係な未来なんてないはずだけど、これまでの様々なこととは不連続に思える未来だ。


さきほど日本経済新聞のサイトでニュースが流れたので、お知らせします。
ぼくたちグルーヴノーツは、少し大きめの資金調達に踏み切りました。

グルーヴノーツと名乗り始めてから一貫して取り組んできたのは、最先端のIT技術を、専門知識がない人でも取り組めること。

そしてぼくらの「MAGELLAN BLOCKS

めざしているのは「機械学習の民主化」だ。

そのために、たくさん議論をし、機能を磨き、たくさんのプロジェクトで実践してきた。そして、さまざまな成果から、過去とは不連続だけど、とてつもなく大きな可能性を秘めた未来が見えてきた。同時に、ぼくらがやらなければならないことがハッキリしてきた。

だからこそ、ここはしっかりと前に進み、大きく前進していこう。
曖昧な一歩ではなく、ぼくらがやらなければならないことを、確実に、ためらわずに実行する。

今回の増資は、そういうこと。そして、増資を外部に公表するのは、そうしたぼくたちの覚悟を世間に公開する。そういう意思表示。

日経の記事には次のように紹介されている。

同社の「マゼランブロックス」は米グーグルの機械学習サービスを使い、数値や文字、画像データを入力するだけで、AIが規則性などを発見して将来を予測できる。プログラミングなど専門知識を不要にした。」

でも、正確に言うなら、

同社の「マゼランブロックス」はGoogleの機械学習インフラを活用し、グルーヴノーツが独自開発した機械学習サービスを使い、数値や文字、画像データを入力するだけで、AIが規則性などを発見して将来を予測できる。プログラミングなど専門知識を不要にした。

Googleの圧倒的なパワーを借りながら、ぼくら自身が作り上げた機械学習モデルを使い、ぼくら自身が考え、作り上げたサービス。だから、これまでのやり方では解決できないことがあったら、ぜひ相談してほしい。

専門ベンダーを起用するのではなく、事業会社が自力で考え、自力で作り上げる機械学習サービス。そうしたことが、実現できるのだから。

そして、ベンダーに依存するのではなく、自力で考え、構築することこそ、機械学習が開く未来への扉の鍵なのだから。

福岡本社の、まだまだ小さな会社だけど、社会が望むことに真っ直ぐに取り組み、新しい時代を、全ての人のために。


頑張ります。

そして、今後とも、よろしくお願いします。

2017年1月26日木曜日

サタデースクールはじめます

子どもたちがテクノロジーに触れ、テクノロジーと遊べる場所「テックパーク・キッズ」。はじめのうちは、「子どもたちが理解するには、子ども向けのコンテンツじゃないとダメじゃないか。」とか考えていました。

でも、集まってくる子どもたちに触れていると、そうじゃないってわかってきた。

「子どもだから」ではなく、「はじめてテクノロジーに触れる人たち」の入り口を準備し、その先の道を用意してあげること。ぼくたち自身エンジニアなので、テクノロジーの楽しさは熟知している。だから、適切な入り口さえ用意してあげれば、あとはその先がどんなに楽しいかは、いくらでも見せてあげられる。


例えば低学年生には、マインクラフトの仮想空間で作り上げた建造物を3Dプリンターで出力したり、高学年生は専門家が使うようなプログラム言語で、ゲーム作りをしたり。つまり、子供向けの子供のツールではなく、子供の入り口を準備したプロのやり方を、ぼくたち自身の知識と経験で作り上げてきた。

まぁ、とにかく驚くほど緻密な建造物を3Dプリンタで出力する子とか。素晴らしくプログラムセンスの良い子とか。ゆっくりだけど、最後にはすごい個性を見せつける子とか。

ひとりひとりキラキラするような個性の持ち主ばかり。

たぶん、テックパークに集まってきた子どもたちがキラキラしているだけじゃなくて、子どもたちには、ちゃんとした入り口さえ用意してあげて、自分のペースで、自分の個性で、その先の歩き方を教えてあげれば、だれだってまぶしいくらいの個性を発揮できるということなんだ。

そんな誇らしくも素晴らしい場所。子どもを通わせたいけれど、平日の学童保育としては通えない。だから、休日にカリキュラムだけ受けられないか。そんな声が多く寄せられていました。

ぼくたちは、塾を作ったつもりじゃないし、子どもたちをたくさん集めすぎて、一人一人の個性が輝きはじめるのを手伝えなくなってしまうのも嫌なので、ちょっと躊躇していたのも確か。

でも、子どもたちと一緒に作り上げてきたコンテンツを、みんなメキメキと吸収していくのをみて、決めました。

土曜日に、ぼくたちのカリキュラムを受けられる時間。サタデースクールをはじめます。

コンテンツは3つ。

「ゲームをつくろう!プログラミングコース」
「ロボットで学ぶ電子工作コース」
「パソコンでマインクラフトコース」

入り口は誰でもできるものばかり。そして、やり続けるならその先は、どこまでも刺激的なワクワクする世界ばかり。

詳しくは、佐々木のブログをみてください。

コンピューターで思いっきり遊びたい子どもたち、あつまれ。

2017年1月13日金曜日

音声認識を使ったプロジェクトから考える変化の時代

 先日あるプロジェクトで、「現場で作業をする人の会話を文字化する」ということを実験的に取り組むことになった。実験的というのは、「作業しながら話をしている声をちゃんと認識できるのか」とか、「業界の専門用語があるんだけど、そういうの認識できるのか」とか。できたらいいなだけど、色々課題はありそうなので、とりあえず実験するということ。POCってやつね。Proof of Concept。コンセプトが実現できるのかを実証する。


 ぼくらはMAGELLAN BLOCKSを使って実験。今回は、音声を認識するだけなので、独自の学習モデルとかは作らず、BLOCKSに登録されているGoogleの学習済み音声認識機能ブロックを使った。

 もうひとつは、国内でも圧倒的実績のある音声認識パッケージ。なんでもこの業界の専門用語を数万語登録してあるという。

 Googleの音声認識機能というのは、Speech APIという名前のクラウドサービス。Googleがこれまで様々なサービスで培ってきた機能を、クラウドで使える。

 これって何かというと、Androidで「OK, Google!」って言うと質問に答えてくれるヤツ、あるよね?あのサービスって、世界中の人が使えば使うほど、Googleの機械学習が、音声について学んでいる。学べば学ぶほど、OK Googleは便利になるわけだから、世界中の人が使って、世界中の人が便利になるという仕組みのサービスなんだよ。

 Googleが得意なのは、こういう機械学習で、教師なし学習というやつ。どういうことかというと、荒っぽく例えるなら学校の試験で出るような難しい問題があるとして、数学とか物理とか、答えよりも解き方が重要なやつ。そういうやつを、問題と答えだけたくさん見せていくと、コンピュータは解き方を見つけ出してしまう。そんな感じ。解き方を教えなくても、自分で見つけ出すので「教師なし」。

 で、さっきのプロジェクト。Googleは、単純に世界中の人との会話で学んだだけ。一方は、専門用語辞書を万全に備えた仕組み。


 結果は、BLOCKSの圧勝だった。つまりGoogleの圧勝ね。

 このプロジェクトの結果は、いろいろ考えることが多かった。だって、対抗馬になった仕組みは、実績もあるのでプログラム的にはよくできているんだと思う。そして専門用語をたくさん用意してあるのでデータも充分。
 
 Googleの仕組みがどうなっているのかは知らないけれど、TensorFlowで開発されたソースを色々見てきた感覚で言うと、音声認識をするニューラルネットワーク自体は驚くほどシンプルなんだと思う。100行程度だったりとかね。
 じゃぁデータはどうなんだろう?「OK. Google」に話かけた音声。あれって機械学習に学習させたら、もういらないわけだ。つまり、世界中の人たちが話しかけた言葉、音声自体は、学習させたら不要。だって、学習させた結果、学習した学習済みモデルがあればいいわけであって、一つ一つのデータはいらない。

 こう考えていくと、すごく時間をかけて巨大なプログラムを準備することとか、大量のデータを持っていることとかは、もはやそれほど重要ではないのかとさえ思えてくる。(とはいえ大量のデータがあるから学べるので、この表現は難しいんだけど。)シンプルな構造と、上手にデータを学習させる。つまり加工して持っていること。そちらの方がよっぽど大切だし、そういう時代なんだろうと思う。

 大量のエンジニアを投入した、数千万ステップのシステムとか。もしかしたらそういうこと自体、もはやダメなシステムの証なんじゃないかと。

 AIがどうのこうのという以前に、もしかしたらとてつもないイノベーションの真っ只中。その本質を理解することが、とても大切な、そういう時代なんだろうな。

2017年1月11日水曜日

ぼくらがBLOCKSで機械学習サービス「MLボード」をリリースする理由

 社会は、ますます複雑化してきているし、世の中は不連続な出来事であふれているかのようだ。理解しがたく、未来が見通しにくい時、人は過剰な行動で何かを守ろうとするのかもしれない。

 世界では、飢えや貧困に苦しむ人がいる一方で、生産される食料の3分の1は廃棄されている。「もったいない」という精神が息づいていると賞賛された日本は、食料廃棄率では世界一で、5,000万人の人が一年間に食べる量を毎年捨てているのだ。

 その一方、流通業の課題は廃棄ロスとチャンスロスだと言われている。仕入れすぎて廃棄せざるをえないロスと、せっかく欲しい人がいるのに、商品を渡せないというロス。

 欲しいものがいつでも手に入り、電気もガスも水道も、途切れることなく提供される。電車もバスも時間通りに来て、注文したものは時間通りに届く。友達とはSNSでいつでも会話ができるし、行きたかったコンサートの情報は、間違いなく届いてくれる。

 便利な社会は、みんなが望んだから成立しているわけなので、望んだ未来がだんだん形作られているとも言える。でもその一方で壮絶なる無駄があり、世界のどこかで苦しむ人がいることを無視したかのような繁栄は、本当にいいのかとも思ってしまう。

 だからこそ。便利さを維持するためにも。無駄な部分をどうやって切り詰めていくことができるのかを、企業も社会も真剣に考えている人たちがいるのだ。そしてぼくたちは、真剣に社会の不合理なところと向き合っている人たちが、自分の手で確かめ、自分で考え、解決していくための手段を提供していきたい。そう思ってサービスを磨いてきた。


今日、MAGELLAN BLOCKSに新しく機械学習機能「Machine Learningボード」(MLボード)をαリリースします。αリリースというのは、まずは試験的にも使ってみたいと望んでいる人だけに使ってもらうリリース。

 これまでは、グルーヴノーツがコンサルティングしながらMLボードを使っていた。そしてこれからは、コンサルタントがいなくても自分でできる。でもコンサルタントがいないということで、使いにくいところがあるかもしれない。そういうところに耳を傾け、改善していく。それがα、その後に一般公開するのがβ。この段階では、もっと多くの人に使ってもらう、さらに改善を行って最終リリースに持ち込む。評判になったりとか、話題になったりとかよりも、本当に必要とされるものに磨き上げていく。そういうことの方が、ずっと重要だと思う。だから、面倒臭いかもしれないけれど、こうやって段階を踏んだリリースをする。

 そして、最初にリリースするのは、「数値回帰モデル」と「数値分類モデル」。

 数値回帰モデルとは、需要予測に使えるニューラルネットワーク。数値分類は、カードの不正利用や、地勢的な需要分類など、与えた因子の傾向から指定された分類を行うニューラルネットワーク。(今後も新しい課題解決のモデルを、どんどんリリースするからね。)

 数値というのは、数字の羅列からコンピュータがパターンを読み取ってくれるということ。需要予測に使うなら、需要の因子となっている情報を並べると、BLOCKSは特徴を自動的に調べていき、どういう場合には何個売れるのか、どういう場合には何人の人がやってくるのか。そういうことを予測してくれる。天候が因子なのかもしれないし、価格が因子になるのかもしれない。もしかしたら、季節的な出来事が因子になっているのかもしれない。そういう因子を並べれば、あとはBLOCKSが自分で考えてくれる。どこをどう見てほしいとか、伝える必要もない。

 そして、使いこなすためにプログラムを作る必要はないし、機械学習に関する知識もいらない。

 必要なのは、ビジネスに関する知識、現場を想像できる力。予測精度が思うようにでないなら、与えた因子が違うのでは、というところから見直してほしい。だからこそ、人はなぜ買いたいと思うのか、人はなぜ行動するのか。そういう根源的なことをちゃんと考えなければならない。

 IT技術者のための機械学習では、社会に浸透しないし、社会が本当に変わっていく力にはならない。だからこそ

 機械学習の民主化

 それがぼくらがめざしていること。

 MAGELLAN BLOCKSの機械学習サービス「MLボード」は、今日の午後リリース。
是非試してみたいという人は、こちらから申し込んでください。


 まずは一歩を。踏み出すことができれば、踏み出した数だけ未来を変えることができる。